『わたしは大統領の奴隷だった』

すごい本を読みました。

アメリカ合衆国初代大統領ジョージ.ワシントン家の奴隷だった女性。

オーナ.マリア.ジャッジが、ワシントン家から「自由」を求めて脱走する話。


この本で知ったこと。


奴隷は、

生まれながらにして「人間」ではなく所有者の財産として存在するため「物」であり「財産」なので、その所有者が亡くなれば、財産として違う場所に分与され家族であっても離れ離れになることもある。


その時代の「奴隷の所有者」の大部分は、

奴隷に読み書きを理解することを禁じ、過酷な労働を強い、生意気だったり怠けたりすれば鞭で打つ。が、所有者たちは自分たちは奴隷を守ってやっている、親切にしてやっていると自分のしていることを正当化。なのに、奴隷が逃げ出すと、奴隷捕獲人によって捕まえさせ、逃亡した奴隷だけでなくその家族まで罰を与えられる。。。。などなど。


おそろしい時代。


オーナは逃げることを覚悟し、

それを決行する。

働き者で、針仕事の腕も高く、細やかに大統領夫人マーサの気持ちを汲み取って、賢く立ち居ふるまうため、夫人にとても気に入られていたオーナ。いつも夫妻の一番近くで仕事をこなしていたため、大統領夫妻は「あんなに親切にしてやったのに!」と憤慨し、あの手この手でオーナを捕まえる手立てを考える。


賢く若いオーナの決死の行動を、助けてくれる人たちもいて、また新しい出会いもあり

オーナは、自分の過酷な人生を切り開いていきます。つづく。


ほんの200年くらい前の話。
こういう歴史があっての今日。いまだに人種差別の問題が、根強く残っていることがよく分かりました。

私が、うなりながら本を読んでいたので
娘が「なんだなんだ?」と聞いてきて
かいつまんで本の内容を話すと
人種差別も奴隷制度も知らない子どもにとっては、

「その人たちアホじゃないの?」

(その人たち=奴隷所有者)

との感想。


だよね。8歳の感想。その通り。

人間が人間として、一人一人尊重される世界。それが当たり前であって欲しい。

と、願います。

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